令和３年１２月のミミズコンポストとヒグマを叱る男

　だんだん寒くなって来て分解が遅くなっています。幸いにもミミズたちは元気ですのでもう少し寒くなったら植木鉢の底などにも手伝ってもらって乗り切りたいと思います。

　関係ないことを載せます。先日NHKで「ヒグマを叱る男」という番組をみました。知床の海で仲間と漁師をしていて高齢ながら納税者であり自分の甲斐性で生活されている方です。私などには想像もつかないような苦労とお仕事の経験をお持ちの方です。ただ知床の端の小さい漁師小屋で細々と仲間とご自身たちの生活の為誇りを持って当たり前にお仕事をされています。そんな所ですのでヒグマもやって来ます。そうするとおじいさんはじめ漁師さんたちはヒグマたちに言葉で怒ります。ここに来てはいけないそれ以上近づいてはいけないと。そうしてヒグマたちもこの一歩も引かないしかし襲っても来ない人間との対話を察するように対等な関係として去っていきます。ヒグマと遊ばず決して餌をやらず、ただ隣人としてお互いに対等な立場であると認識しているようです。最近は温暖化のせいか極端な食糧不足が起きています。それでもおじいさんたちは決して餌をやりません。その状態をただ目の当たりにさせられ不憫に思い心を痛めて耐え忍びます。そんなところに世界自然遺産の担当者がそのおじいさんたちの漁師小屋へと続く道が人工物になるので撤去するようにと視察に来ます。日本の担当者はその使節団に付き従いいかにもなんでもいう事を聞きます的な雰囲気です。アメリカからも有名な博士も同行しています。その視察のさなかヒグマが通り過ぎます。博士は驚きます。こんなに近くにヒグマがいて近くを普通に通り過ぎるこの関係に驚いたのです。そして博士は急遽予定を変更しておじいさんたちの漁師小屋に行きおじいさんたちの話に耳を傾けます。アメリカとは全く違うこのヒグマとの共存を作りあげたおじいさんたちの関係に驚きます。おじいさんは「ここは昔から人間の生活とヒグマの生活が自然と共存している。」と、これが本当の自然であると。私はおじいさんからすればこの土地と何の関係もない世界遺産組織の指示を受けこの小屋に続く道をなくしこの関係をなくし、人工物を撤去し、世界遺産の組織が認可した人工物を建てそこから観光客が自然を楽しむそれこそが自然ではなく人工ではではないのかと訴えているように感じました。恐らくこのメンバーの滞在費はおじいさんたちの収入の何倍もかかっているでしょう。このメンバーの生活はこのおじいさんたちの生活の何倍も温暖化に加担しているでしょう。世界遺産の組織が認可し建設される建物はこのおじいさんたちの漁師小屋の何倍も立派なものになるでしょう。いったい私たち日本人は誰の味方で何が誇るべきもので何を守り何を反省すべき点なのかを見失っているような気がしました。こんなことは許されるべきでない同じ日本人が目新しいものを欲しがりこのおじいさんたちのような本当の人間の生活から目を背けるなんて同じ日本人として恥ずかしい。私たちが主張するべきはこのおじいさんたちとヒグマが作りあげた関係でそれは世界遺産なんぞよりもっとずっと尊いものなのです。それを厄介なものとして見下すなどとは到底

受け入れられない思いです。番組は世界遺産組織がまた返事をすると言って終わりました。私はこの出来事は様々な問題の何が尊いものなのかを問いかけているような気がします。

スケッチャーズ緑袋

12/7生ゴミ投入から9日後
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